内定辞退防止に関する考え方
GWが明けて、大手企業の内定だしが落ち着きました。
内定の時期は例年通り(IT系が少し早い位)でした。
ただ、今年の傾向として内定時期は同じ様な時期だったのにかかわらず、内定辞退が多いなという印象をうけます。
特に「有名じゃない優良企業」に内定辞退が多いなと感じます。
就活が短期化して、最終的な判断が「企業のネームバリュー」になってきた。そこが大きな要因かなと思います。
そうすると必然的に企業の課題は、如何に内定辞退を出さないか。という所になるわけですね。
内定辞退を考える上で、大切なポイントは2つです。
1.内定承諾or辞退の見極め
2.志望意欲を如何に高めるか
という事です。
極論、1については、見極めが難しいと思います。
特に優秀層であればあるほど、難しい。
そこはあきらめましょう。
どちらかというと、2を極めて、打率(承諾率)を上げるというやり方が良いです。
まず大前提として、内定後に承諾するための「内々定フォロー」に力を入れても効果は薄くなります。
今の新卒採用で言えば、説明会、面接、座談会の選考フローの中で、志望意欲を上げるという作業が必要になります。
それでは、志望意欲を上げる、志望意欲が上がるとは、どういう事でしょうか?
私は、「企業に入社する(働く)イメージがつく事」だと思います。
入社する(働く)イメージがつく為には、どうすればいいでしょうか?
それは、学生が描いている期待・不安に対して、1つ1つ答えてあげる事、腹落ちする事だと思います。
学生が描いている期待・不安とはなんでしょうか?
・会社軸(理念や社長、規模など)
・事業軸(事業内容)
・仕事軸(仕事内容)
・キャリア軸(会社内でのキャリアステップ、社会的なキャリアステップ)
・社風軸(社風、文化など)
・待遇軸(給与、休みなど)
の「過去→現在→未来」だと思います。
そこを時間かけて理解してもらう事が大切なんですね。
なので、採用計画を立てる上で、どこの選考フェーズで、どんな企業理解度を上げるかという設計も必要なんですよね。
そして、若手社員との座談会を用意する事、社長との面接(質問会)を用意する事が大切になります。
できれば最終面接の前にインターンシップを設けたい所です。
何となく採用フローを決めている企業は、計画的に実施してみてください。
ただ、大きな落とし穴が2つあります。
それは、
「学生の殆どは大手志向であるという事→企業規模に勝つ事は難しい」
「学生の半分程度は自分が何を軸に(大切に)して企業を選んでいるかわかっていない。(内定辞退の40~50%が何となくだそうです。)」
極論、大企業が勝つシステムになっているんですね。
それは、キャリアについて考える時間が少なく、わからないんだから、安全性が高い大企業に行くという事です。
私たちも、家を買う際、知らない国へ旅行に行く際には、できれば信頼のおける会社にお願いしますよね。それと同じです。
知識が不足しているもの、考えきれないもの、については、大手企業の信頼が強いのです。
2016年卒から4月情報解禁、8月選考開始となるかもしれませんが、ますます大手企業が優位に働くでしょう。
各企業のポイントは如何に早期段階で学生と接触するか、理解度を深められるかになるでしょう。
もう、ルールとかあんまり関係ない感じになりそうです。