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「北欧、暮らしの道具店」採用ページの「求める資質」を参考にしたい

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北欧、暮らしの道具店」という北欧雑貨と北欧食器のECサイトがある。

運営するのは株式会社クラシコムで、女性を中心にかなりの人気を集めている。

 

その秘訣は洗練されたサイトにある。

サイト集客に広告を出稿する事が当たり前だった時代に、サイトのメディア化をいち早く実現。「物を販売する場」から「雑誌の様に読んで楽しめるサイト」にシフトし急成長を遂げている。

 

今や、Facebookでは75,000以上のいいねを集め、IKEA(japan)とほぼ同等。L'OCCITANEよりも多い。

 

そんな大人気サイト「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムが、現在社員を募集している。

そんなクラシコムの採用ページが充実していたので、紹介したいと思います。

 1ページだけの採用サイト

充実していると言っても、実はコンテンツが沢山ある訳ではありません。

採用ページが特別にある訳では無く、いつもの記事の様に採用ページを追加しているというものです。

まずはご覧ください。

 

 コンテンツ一覧

何が充実しているのか?まずはコンテンツを見て行きましょう。

 

会社説明会詳細

・募集の背景

・募集要綱

・応募資格

・求めるスキル

・求める資質【共通】

・求める資質【職種別】

・雇用形態

・待遇

・勤務時間と休日

クラシコムで働くことのメリット/デメリット

クラシコムのワークスタイル

・選考スケジュール

・エントリフォーム

 

 求める資質が充実していると思う

色づけした通り、私は「求める資質」が充実していると思います。

今までの採用サイトでは、求める資質(人材像という言い方をしたりする)について、5つ位載せて終了というのが多い気がします。

 

しかし、クラシコムの求める資質【職種別】では、一つ一つの資質に対して、「なぜ必要なのか?」「どんなシチュエーションで必要なのか?」という明確な理由が存在していて、読み手にとっては自分が適正な資質を持っているのかが判断しやすく、仕事内容(良い所も大変な所も)が見えてき易いと思います。

例えば、エディトリアルグループ/コンテンツエディター職の1つに

⇒根気
コンテンツを企画し、それを最終的に現実のすばらしいコンテンツに仕上げるのは、根気のいる地道な作業 です。いくら新規性があり、観点の面白い企画が立てられても、それを地道で根気のいる単調な作業を経なければ、何も生まれず、企画も存在しなかったのと同じになってしまいます。ともすれば面白さを追い求める刺激的な仕事ばかりだと勘違いされやすいポジションでもあるため、根気よく作業を進められる胆力を強く求めています。

というのがあります。

ただ、根気と記載するだけで無く、なぜ必要なのか?どれくらい大変なのか?を記載する事で、仕事へのイメージも深めて行きます。

 

そもそも、職種別に求める資質を記載している企業すら少ない気がします。

※新卒は総合職募集が多いからという背景もあるのですが、

 

また、求める資質【共通】もボリュームが圧倒的に多いですね。

しっかりと欲しい人材像があって、マッチしない人材はここで辞退してくれるでしょう。

 

決して写真を多く使っている訳では無いのです。むしろ殆どが文字です。

ですが、どんな会社になりたくて、その為にはどんな事業・仕事が必要で、その為にどんな人材が欲しいのかというのが、しっかり考えられている印象です。

 

 その他も充実!

クラシコムで働くことのメリット/デメリット

クラシコムのワークスタイル

・選考スケジュール

の3つも充実していると思います。

クラシコムの想いが伝わってくる、「働く事のメリット/デメリット」「ワークスタイル」

選考スケジュールもどの選考でどの様な事を見るのかが、しっかりと明記されていて、1次ではカルチャーフィット、2次では資質とスキル。

何を大切にしているかがよくわかる選考だなと思います。

 

改めて、企業がどんな人材を採用したいのか、という人材要件の精度は大切だと思いました。その為には、考えて考え抜く事が大切なんだろうなと思いました。

 

また、説明会はUSTで配信する様です。

もし、ご興味ある方は是非見てみてはいかがでしょうか?

「東洋経済」の人気ランキングより「VORKERS」の働きがいのある企業ランキングを注目すべき

東洋経済が就職人気ランキングを発表しています。

就職人気ベスト300、三菱東京UFJが3連覇 | ランキング | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

 調査方法からわかる、イメージのみのランキング

東洋経済が調査しているというより、ブンナビが調査しているというもの。

調査方法は以下の通り。

調査主体:文化放送キャリアパートナーズ 就職情報研究所
 調査対象:2015年春入社希望の「ブンナビ!」会員(主に大学3年生、大学院1年生)
 調査方法:文化放送キャリアパートナーズ運営の就職サイト「ブンナビ!」上でのWebアンケート、文化放送キャリアパートナーズ主催の就職イベント会場での紙アンケート、文化放送キャリアパートナーズ就職雑誌同送ハガキアンケート
 *投票者1名が最大5票を有し、志望企業を1位から5位まで選択する形式
 調査期間:2013年12月1日~2014年1月13日
 回答数:11650(うち男子5113、女子6537/文系9208、理系2442)
 総得票数:39159票

 

学生が就活をしているイメージで投票するというものです。

投票期間は12月1日〜1月13日という事です。

また、調査方法は就職サイトのwebアンケートと就職イベント、情報誌アンケートという事です。つまり、ブンナビに掲載している、もしくはイベントに出展していて大きくアピールできている企業が上位ランクしてくるのです。

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本当にこれが正しいランキングでしょうか?

 

実際に働いた事が無い学生が就活を通して知った(もちろん元々知っていた企業も含む)中でのランキングです。

この人気ランキングがあたかも世論ですという様に、表示させるのもどうなの?と思います。

 

 口コミメディアによる、リアルなランキング

一方、これは良いなと思ったランキングがありました。

それが、「VORKERS」の働きがいのある企業ランキングです。

 

VORKERSとは?

Vorkersでは、就職・転職の参考情報として、「在籍企業の職場環境」に対する「社員・元社員」の評価点やレビューを共有しています。 企業の「社員・元社員」から情報を収集しているWEBサイトとしては、国内最大規模のレビュー数(46万件超)が蓄積されています。

 

この様に、口コミを元にした、働きがいのある企業ランキングは、実際の評価と近いのでは無いでしょうか?

是非、学生にもこの様な口コミメディアは参考にして欲しいなと思います。

 

調査方法は以下の通り

■ データの収集方法
「Vorkers」の在籍企業評価レポートへの回答を通じてデータを収集しています。
在籍企業評価レポートの回答条件は下記の通りです。
 回答条件:
・ 社員として1年以上在籍した企業の情報であること
・ 500文字以上の自由回答と、8つの評価項目に回答いただくこと

■ 対象データ
2012年〜2013年に在籍経験を持つ社員によって、2012年7月1月~2013年12月31日に投稿されたレポート回答(全33397件)を対象データとしています。

 

そして気になるランキングは・・・

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P&G,Googleやはり強い。小松製作所が入っているのは意外でした。

 

また、ランキングの種類も複数あって、「20代の成長環境」「人材の長期育成」「待遇の満足度」「法令遵守意識」です。業界にも分かれておりますので、リアルな状況がわかるのでは無いでしょうか?

 

もちろん、社員数が少ないと、口コミがそもそも無いので、ランクインしにくかったりしますが、それはどのランキングも一緒だと思います。

 

口コミメディアといえば、日本で一番有名なのは転職会議でしょうか? 

学生は合わせて注目してみてください。

 

今も十分注目されている口コミメディアですが、これからはもっと注目されると思います。評価制度、企業理念の浸透、採用マッチングなど、本当に企業の体質が見える化して、採用においては大きな影響を与えると思います。

適正テストの有効活用と見直すタイミングについて

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新卒採用は多くの企業が適性テストを導入していると思います。

一番有名なのはSPI、その次にSHL社のGABとかCAB、CUBICとかも有名ですよね。

 

基本的には適性テストは毎年同じ物を使う事が多いと思います。

私も、基本的には同じ物を使った方が良いと思っております。

 

理由は簡単で、適性テストと実力に相関性があれば、スクリーニングにおいて有効な手段となるからです。

 

企業としても、そのような理由で適性テストを変更しない場合は多いのでは無いでしょうか?

しかし、適性テストを何年も継続したものをデータとして保管して、分析をしていないという企業が多くいるというのも事実かと思います。

 

毎回、面接の度に「ストレス耐性」だけみているとか、とりあえず「地頭」だけ見ているとかあると思います。

 

そんな適性テストの有効活用方法と、見直すタイミングについて書いていきたいと思います。

 

 有効活用方法「あらゆる選考シーンで使う」

適性テストはスクリーニングのみで使われると思われがちですが、実は色々な選考で利用する事ができます。

①面接前のスクリーニング

②面接時のネガティブチェック

③内定フォロー

④入社後の担当マネージャーへ性格報告

⑤配置配属

などです。

結構色々使えますので、良いですよね。

 

また、活用する際には自社ではどのポイントに注目するのか、3つ位目星を付けておくと良いと思います。かなり多い分析結果が出る事が多いので、ある程度に絞って見る方が効率的かと思います。

 

 適性テストの正確性について注意

上記で有効活用方法について書きましたが、それは適性テストに「正確性があれば」の話です。

 

多分ですが、適性テストの中身が変化していない物って多いはずです。

マイナーチェンジはしていると思いますが。

 

10年前と現代では、求められる仕事能力が違うのは明らかです。

なのに、ずっと同じ内容のテストであるという事は危険な様に感じます。

 

以前は必要でなかった能力が、現代で求められている。

もしくは以前は○○という評価軸で良かったのが、変化している。

この様にずっと同じ内容or評価手法の適性テストでは、現代にあった適性テストとは言えない可能性があるのです。

 

また、職種や業種、規模などによって、必要な評価項目は違うと思います。

色々と選ぶのは大変だと思いますが、適性テストは毎年検討しても良い項目だと思います。

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ちなみに、SPIは、2012年まで「SPI2」でした。それが「SPI3」になっています。

以前は「仕事のパフォーマンスを発揮できるか」でしたが「組織に馴染めるか」というのを加えていますよね。

 

 見直すタイミング

もし見直すとしたら、自社のハイパフォーマーと適性テストの相関性が無くなった場合だと思います。

適性テストは、短時間でテストを通じて、面接では見極められない物を見極める手法ですから、適性テストと社内の評価に違いが生まれた場合は、要検討です。

 

また、毎年データとして保管・分析していない場合は、見直しても良いかもしれません。毎年データとして分析する事がとても大切になるので、そこまで実施してくれるテスト会社に御願いするのも有りだと思います。

 

 自社でつくるテスト

テストというと、大掛かりな気がしますが、アンケートをつくって、しっかりと傾向分析するのも良いのでは無いでしょうか?

 

どんな志向の人だと優秀なのか?

どんな所に共感してくれた人だと入社してくれるのか?

 

通常の適正テストではわからない部分については自社でアンケートを作ってみても良いと思います。

VASILY(iQON)が新卒採用募集するってさ!

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どうやらVASILY(iQON)が新卒採用を実施する様です。

きっとナビサイトなどを使わないで。

 

もしかしたら、どこかと組んで動員するのかもしれませんが、こういったベンチャー企業は多くの学生を集めて選考していくというリソースが無いですからね。

 

社長のこのツイートだけでどれ位集まるのか気になる。

 

知っている人は知ってますよね。

この規模でこの実施方法は、BtoCだから出来る事だけれども良い取り組みだと思います。応募してくる時点でアンテナが高い学生であったり、志望度が高い学生ですから。

 

学生はアンテナはって色々な企業のチャンスを掴んでください。

私のtwitterフォローしていただければ良い企業の採用情報はRTしていきます。

この規模で新卒入社できる企業はそんなに多くありません。

 

選考を受ける方は、社長によるインタビューで「イケてる人材は3つの“J”を持っている」は読んどいても良いかと思います。

【フジテレビ×ソニー!?】弱点を補填し合う採用コラボという考え

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今年度も弱点を補填しあう採用コラボが増えてきましたね。

いくつか事例をお伝えしたいと思います。

 

採用コラボというのは大きく2つあると思います。

 

 ①人数補填

1社じゃ集められないから複数社で集めるという考えです。

合同説明会なんかはこの考えですね。

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マクロミルとオロが主幹事となって実施している「ベンチャーズライブ」は、人事担当者が動いて実施しているので、コラボという考えが強いかもしれません。

(どっかの会社が運営などは実施していると思いますが)

 

また、有名どころで言えば、アイティメディアが中心となって実施した、5社合同選考会でしょうか?

こちらも1社では集まらないので、複数社で合同選考会を実施しています。

 

 ②弱点補填

1社だと業界イメージが強くて、求める学生が来ないのを補填しあうという考えです。

今年だと、ソニーとフジテレビがコラボしたのは大きい所では無いでしょうか?

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他にも、三井住友海上と花王がコラボしたりなど、大手同士が弱点を補填しあっています。

 

この様に、1社では出来ない事をコラボしあうという事例がいくつも出てきています。

今まで、採用は各企業事に隠してやっていたので、中々コラボレーションが実現しませんでしたが、それだけでは成功しにくいという背景があって実現していると思います。

 

 コラボレーションの仕方

まずは、何の為にコラボするのか?という所を考えましょう?

上記2パターンのどちらかでコラボする相手が変わってきます。

 

①人数補填の場合、同じ様な業種orテーマでコラボする事。

なぜかというと、関連性が無いと求める志向の学生が集まらない」からです。

ベンチャーズライブは「ベンチャー」というのに興味がある学生が集まり、アイティメディアのは「IT」に興味がある学生が集まります。

 

今の合同説明会に意味が無いと言われてきているのは、テーマが無いからだと思います。結果的にフラっとブースによって学生と接触しても、辞退する事が多いです。

 

こちらは、複数社集まって学生を集める事を目的とするので、出来れば同規模の企業で有る事が望ましいと思います。

1社が超大手で、もう1社が中小企業だと、大手企業にとっては参加するメリットが無いですから。

 

②弱点補填の場合、各個人で人事同士の繋がりをつくる。もしくは作ってもらう。

フジテレビが理系に困っているなんて、人事担当者からすると思いつかないと思います。なので、どこの採用に困っているかを知るという作業が必要になります。

 

 やり方は、地道に人事同士のコミュニティを作っていくか、業者にお願いするか、どっちかだと思います。

こちらは、出来れば同規模が良いのだと思いますが、コラボ先の企業の求める人材が集まるなら、規模は関係無いかもしれません。

 

恐らくですが、2016卒に向けてインターンシップのコラボレーションも出てくると思います。

今後、ナビサイトには頼らない施策として、コラボレーションはいかがでしょうか?

 

採用コンペティターを知るには「みん就」の「ホットカンパニー」を参考に

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毎年採用でバッティングする企業が違ったりってよく有りますよね。

その理由としてよくあるのが、受験企業を最終面接近くになって来ると聞く事が多いのが挙げられます。

 

最終面接近くになると、10名採用の企業でも20〜30人の学生と会う位です。そして実際に受けている企業は?と聞くと大抵2〜3社位しか出てこないので、サンプル数が少ないんですよね。

結果的に、毎年殆ど同じという様にはならない。

 

また、今までどこを受けていたか聞いていなかった!というのもよくあります。

 

そこで採用コンペティターを直に知りたい!出来るだけ幅広く知りたい!という企業には「みん就」の「ホットカンパニー」がオススメです。

 

 どこを見れば良い?

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みん就を開いて、自社のページを開いてください。

そうすると、右下に「ホットカンパニー」というのが出てきます。

そもそも、自社のページが無いというのは論外ですが、書き込みが少ないと精度は低い(そもそも表示されるか不明)と思いますが、見る価値はあると思います。

 

ちなみに楽天のホットカンパニーはこんな感じ。

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個人的には結構意外な企業も多いなという印象です。

 

ソフトバンクはこんな感じ。

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やっぱりドコモとKDDIは上位に入るんですよね。

 

最後にリクルート

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電通がライバルですね。

そして常に三菱UFJが上位に入るのは、受験人数が多いからかなと思いました。

 

 学生は「ライバルをチェック」を確認しとくと良い

みん就には圧倒的な学生口コミデータを基に、どの学校が多く受験してるのかも分かります。こちらは、確実に口コミ件数が多くないと表示されない模様。

 

楽天はこんな感じ。

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ソフトバンク楽天と同じ様な感じです。

 

リクルートはもうちょっとレベルが高い感じ。

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東大が一番最初に来て、日大が入っていないという所で、少し学歴厳しいのかなと感じる事もできる。

リクナビとか採用ページに採用実績校やOBOG情報で、早慶以上の学校しか載せてないという場合は、そのレベルの学校以上じゃないと受かりませんよ。というメッセージの場合も多いので注意。

 

実際には口コミの書いているデータ(あとはお気に入りデータかな?)を基に算出しているはずなので、受験している人とイコールでは無いですが、口コミ量がある程度あれば精度は高いと思います。

ここで出てきたライバル企業の動向位はチェックしても良いのではないでしょうか?

トライアル雇用者に退職金!「カヤック」「ザッポス」から見る面接の限界

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ニュースを見ていたら、こんなページに辿り着きました。

カヤック経営陣が採用面談で聞く3つの質問:日経ビジネスオンライン

 

カヤックってどんな事聞いてるんだろうと思っていたら、こんな文章が。

例えば、カヤックの場合、採用合格したあともトライアル期間というものがあり、入社から3カ月の間はお互いの相性を見極める期間というふうにしています。入社してみて合わなかったら、退職金も出てやめられるというザッポス社と同じ方式をとっており・・・

へー、トライアル期間に合わなかったら退職金が出るんだ!という感じで驚きました。

 

ここの文章によるとザッポス社も退職金が出るそうで。調べてみたら、こんなページが。ありました。その中に、

透明性・公平性・ソーシャルを活用しながら驚異的な売上をあげてゆくことで有名だが、その企業文化を彼らはどのようにして浸透させているのだろうか。筆者もザッポスを訪れ、現場マネージャから話を聞いたことがあるが、その基盤ともなるのが「採用」だった。

さらに続けて、

教育研修が4週間あり、その間「あなたはこの企業文化にフィットしているか?辞めたいと思っていないか?」と、多い時は20回以上は確認するという。そして入社後1ヵ月目と2ヵ月目に「今なら退職金を給付するので、もし企業風土があわないなら辞めて欲しい」と面談がある。もちろん、入社前にはみっちり研修した上でのことだ。

もしここで退職しないのであれば「私は企業文化に同意しています。」という契約書にサインをしたも同然であるという。だから、3ヶ月目以降、もし企業文化にあわないのであれば、容赦なく「クビ」だ。しかし、合意の元に進めてきたわけであるから、感情的なしこりは残らないらしい。 

 と書いてある。

 

「お試しで入社して、お互いにしっかりと相性をみましょう。合わなかったら退職金支払うから、飛び込んできて。」

という事です。 

 

 面接での採用はある程度限界がある

結局採用っていうのは、面接で見極めるのには限界があるんだなと思いました。

 

特に日本の新卒採用となると、ポテンシャル採用と呼ばれる通り、働いた事が無い学生を採用しています。

なので、結果的に面接/グループワーク/筆記試験をして採用するという事が殆どです。

 

結果的に、「思った様に戦力化しなかった(企業側)」「社風と全然合わなかった(学生側)」というミスマッチが生まれ、早期退職が問題とされています。

 

今は、あの手この手で色々な角度から学生を見極めようとしていますが、面接以上に効率的な採用手法が見つかっていないのも事実です。

結果、精度の高い採用手法に頭を悩ませているという現状があります。

 

カヤックもザッポスも知名度も高く、多くの求職者と会っているはずですから、採用精度が上がっても良いはずなのです。ですが、企業文化に合う人や活躍する人を見極めきれないのが現状なのだと思います。

なので、トライアル期間に文化に合わない人、実力が伴わない人をクビにするという事をするのだと。日本だと正規雇用してしまうと解雇しにくいので、最後のジャッジみたいな感じだと思います。

あんまりにもトライアル期間にクビにしすぎると、応募者が激減するとか悪い噂がたちそうですから、退職金を支払うくらい企業としてもリスクを背負ってますよという事のメッセージでしょう。

 

ジョブセンスリンクとかも、入社して1ヶ月経たない内に退職したら、半額返還してくれるそうですから、企業としても働いてみて合わないという減少が頻繁に起こっているというのが想像できます。

当たり前ですが、やっぱり働いてみないと分からない。これが現状ですね。

 

 効率化と精度のジレンマ

といっても、一人一人トライアルで雇用する時間は無いでしょうから、面接は現段階の有効な手段だと思います。

効率化を狙うと精度は低くなりやすく、精度を上げると効率化が損なわれて行く。

結局は、企業の決めの問題だと思いますが、当たり前かもしれませんが、ここのジレンマは今後も頭を悩ませそうです。

 

効率化と精度という点では、リファーラルリクルーティングやオウンドメディアが注目されていくのだと思いました。

 

今後も効率化と精度という課題については、追って行きたいと思います。