ベンチャーだから成長できるは間違い
大企業のほうが成長できるとか完全にウソ - Chikirinの日記
ちきりんさんのブログの中で
そもそも「研修制度で成長できる」とか思ってる社会人なんている? いないよね?
だとしたら、「大企業は研修制度が整ってる。だから成長できる」は、まったく成り立たない。
人を成長させるのは「研修制度」なんかじゃなくて、
「いかにストレッチさせるか」(いかに高い目標と裁量権が与えられるか)であり、
「いかにぐちゃぐちゃな環境で成果を求められるか」なんだよ。
それなのに、超整った環境でしか仕事の経験ができず、「新入社員の仕事はコレです」ってのが10年単位で変わってないような大組織でどうやって高スピードで成長すんの?
こんな事が書いてあります。
同感です。「研修制度」で成長を加速させるのは難しいと思います。
サッカーとかでも、ビッグクラブに在籍していても、出場機会が無ければ別のチームに移籍(有望な人材はレンタル)します。
どんなに良い環境で、どんなに良い施設とコーチがいても、試合に出る方が成長出来るのです。
ベンチャーに入ったから成長できるという勘違い
でも勘違いしないで欲しいのは、ベンチャーに入ったから成長出来ると思ってしまう事。
①仕事内容によって変わる
ベンチャー企業に入っても、1年目だから雑用ばっかりやらされる企業だってあります。
社長のワンマン企業で、社長の事務処理ばかり「修行」という名でやる所もあります。
あくまで、仕事を任される事が多いだけで、実力によっては全然任されない事だってあります。
その時の会社の状況(売上やカルチャー)で変わってきます。
②自分の意識次第で変わる
いくら仕事を任せてくれるベンチャーに入ったからと言って、ただ仕事をこなしている人と、常に改善をしようと取り組んでいる人では、大きな違いがあります。
モチベーションを常に高く、取り組めるか。情熱を持って取り組めるかで変わります。
自分の意識次第の成長は「大企業」と「ベンチャー」では違う
この話をすると大企業だって、常に改善しようと取り組めば成長できる!って話を聞きますが、そこはベンチャーで体感できる成長とはちょっと違うと思っています。
・大企業の成長
大企業っていうのは、如何に会社として効率的に回すかという事が大切になってくるので、仕事が分業制になっています。営業もいれば、エンジニアもデザイナーも、事務処理してくれる人もいます。良い言い方をすれば、プロフェッショナルの人がいるという事でしょうか?(自分の仕事しか知らないけど)
・ベンチャーの成長
一方ベンチャーは「一人で全部やってね」という事になります。
また、大企業と違って、中にデータやリソースが無いので、外部と関係を構築して仕事を進めていきます。市場で泥臭く学んでいく必要があります。
自分の仕事次第で、会社が傾くというプレッシャーもあるかもしれませんので、死に物狂いでやらざるを得ない環境もあります。
・違い
「大企業」と「ベンチャー」の大きな違いは「自分事にできるか」だと思っています。
大企業は色々な人と仕事をしますし、場合によっては同じチームでも仕事の進捗状況が分らない時があります。これは、任せる事によって安心感があり、楽になりますが「自分事」にはなりにくいです。これはどんなに意識しても、他責にしてしまう所もあります。
また、プロジェクトが失敗しても会社が潰れるというのは稀です。クビにもなりません。これも「自分事」に出来ない要因です。危機感がベンチャーとは違うのです。
大企業の方が良い事ももちろんある
だからと言って、大企業が全部ダメ(成長できない)かというとそんな事はありません。
大企業にしか出来ない事ももちろんあります。
・業界No1だからこそのノウハウやナレッジ
・大企業ならではの、大規模プロジェクト
・(現在の日本では)優秀な人材は大企業にいる確率が高い
何も知らない学生が、大企業のノウハウを学べるというのは良いですよね。
また、プロジェクトも大規模な事もあります。そして日本の大企業志向の為に、優秀な人材は未だに大企業に入る事も多いです。
しかし!理論上では大企業の良い所も多いですが、
・業界No1だからこそのノウハウやナレッジ → 意外とノウハウは共有されにくい。さらに、市場から自分で学んだ方が長期的に見て成長できる。(短期的は大企業向き)
・大企業ならではの、大規模プロジェクト → 結構年次を重ねないと携われない(少なくとも中心人物として)
・(現在の日本では)優秀な人材は大企業にいる確率が高い → 入社して2、3年もすればベンチャーで働いている人より優秀じゃなくなる事が多い。
結局こんな落ちになって、大企業では成長しにくいという風になるのです。
大企業では、少なくとも今後の「個人の時代」には適応しずらいと思います。