ヒューマンスキルの見える化と未来
先日ランサーズとベネッセが提携したニュースが出ていました。
そこで気になったのは、ヒューマンスキルの見える化にチャレンジしているという事です。
今回は、そのヒューマンスキルについて書きたいと思います。
ヒューマンスキル測定の現在
ヒューマンスキルとは、一言で言えば「業務を遂行する際に必要とされる人間的側面のスキル」です。
つまり、「コミュニケーション能力」「リーダーシップ」「マネジメントスキル」などです。
今まで、ITスキルや語学力なんかは、資格によって、ある程度は実力が見える化していました。
しかし、ヒューマンスキルは、長年ITを駆使しても見える化する事が難しいという現実がありました。
IT業界の中では「プロジェクトマネージャー」という資格がありますし、「PMP」という資格もありますが、暗記問題も多くそれが実践で活かされていないという事もあると聞きますし、人間性も測れません。
現在、ヒューマンスキルを測るには、SPIを代表する様に適正テストとなりますが、自分をこの様に見せたいというのを表現する事はそんなに難しいことではありません。(テスト会社は作為しにくいと言っていますが、正直簡単に作為できてしまいます)
ヒューマンスキルは面接で見る?
結局ヒューマンスキルは、面接しないと分らないのでしょうか?
答えはNOだと思っています。
面接しても分りません。
面接1時間でその人の人間性は中々分りません。コミュニケーション力が多少分ったとしても、マネジメント力や人間性などは測りきれないと思います。
ヒューマンスキルは一緒に働いてから分かる
結局ですが、ヒューマンスキルは一緒に働かないと分らないと思います。
だからこそ、リファーラルリクルーティング(以前のエントリ)のニーズが高まっていているんだと思います。
知り合いからの紹介や確認が、ヒューマンスキルのチェックになっているので、安心という感じです。
クラウドソーシングも一度働いた後の、評価という物が大切にされるのもこの理由からだと思います。
ヒューマンスキルというのは、見える化するとしても、測る項目が多いですし、会社によって、人によって感じ方や求めるものが違うというのも影響してそうです。
ヒューマンスキルの未来は"見える化"では無く"教育"
結局ヒューマンスキルについて、一緒に働かないと見えないというのは今後も変わらない気がします。もっというと資格みたいなのが出来ても、その企業カルチャーに合っているかどうかは測りづらいかなと。
さらに、出来たとしても、その評価を得れる様な勉強をしてしまって意味が無くなってしまう(TOEICの英語の様に)気がします。
そういう意味では一緒に働く事が"お試し感覚"で出来る、インターンシップやクラウドソーシングなんかは需要が更に高まりそうですね。
そこで持論ですが、ヒューマンスキルは見える化するのでは無く、教育する事によってヒューマンスキルを高めて、実績を作るという方向に行った方が良い気がしました。
頑張ってヒューマンスキルの資格を取る(あればの話ですが)よりも、実績積んだ方が分りやすくないか?という事です。
ランサーズの狙いもここにあるみたいですし。
ちなみに、スキルの診断結果はLancers上には公開されないので、「背伸び」して答えて診断結果を良くしようとする必要もない。Lancersはスキルの診断結果に応じて苦手分野が同じ人が集まるSNSを公開していて、そこで成功・失敗体験談を共有したり、今後は能力を向上させるために適切な書籍(ベネッセ以外の書籍も含む)をレコメンドしていきたいのだという。
今後の ヒューマンスキルについて、どんな進化があるか楽しみです。